映画「インサイド」ネタバレと感想 難聴、妊婦、ハンデありすぎ!

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ここでは映画「インサイド 」のストーリーや感想を紹介しています。

 

インサイド

人生最良の日から奈落の底へ

 

「ドント・ブリーズ」的な設定ということで劇場で観てきました。

ホラーではなく、スリラーでした。

ジャンル名を選ぶなら「イライラシチュエーションスリラー」です。

ストーリー

妊娠して幸せ絶頂の主人公。

夫と一緒に車に乗って帰宅中。

運転している主人公は赤ちゃんが動いたことに歓喜し、前方不注意で事故をおこす。

正面衝突をした主人公の車は何回も回転し逆さまに。

事故のせいで夫は死んでしまう。

主人公は病院で赤ちゃんが無事か診察を受ける。

医者からも「全く問題はない」と言われる。

一人で帰宅し、隣人A(隣に住んでいるゲイのカップルの片方)が訪ねてくる。

主人公は思わず弱音を吐いてしまうが「何か必要なものがあれば遠慮なく言ってね」と優しく励まされる。

夜になり、ソファーでウトウトしていると・・

ドンドン!

ドンドンドン!!

「誰ですか?」

「車が故障してしまって、電話を貸してもらえませんか?」

「携帯電話は持ってないのですか?」

「充電がなくなってしまったので、お願いです電話を貸してください」

「ごめんなさい、夫が起きてしまうので無理です」

「なんで嘘をつくの?夫なんていないでしょ?」

突然の訪問者はなぜか主人公の名前や夫が死んだことを知っていた。

怖くなった主人公は警察に通報。

「知らない女の人がいたんです」

一応周りを調べてもらったが何もない。

「とりあえず帰りますね、あとでまた巡回しますので」

主人公はとりあえず寝ようと思い、ベッドへ。

しかし、その部屋に怪しい女性が立っていた。

(主人公の母が来る時のためにポストに鍵を入れていたのを使われた)

寝ている主人公はさらに薬で眠らされた。

怪しいトランクを取り出す女。

中には医療器具などが入っている。

どうやら狙いは赤ちゃんのようだ。

女が手を洗いに行っている間に目が覚めた主人公。

戻ってきた女ともみ合いになり、バスルームへ逃げ込み鍵をかける。

産気づき、なかなか思うように動けない主人公。

「赤ちゃんのためにも出てきなさい、私はやり方を知っているから」

ピンポーン

このタイミングで隣人Aが登場、合鍵を使い入ってくる。

鉢合わせになる女と隣人A。

「主人公の母です、あなたのことはいろいろ聞いているわ」

「そうなんですか!電話に出ないから心配になって見に来たんです」

「それは親切にどうも、でももう大丈夫なので」

隣人Aを玄関まで送る女。

そこへ本当の母親登場。

「あなた誰よ!」

そのころ主人公はバスルームの鏡を割り、武器に。

そのまま部屋で待ち伏せし、部屋に入ってきた人の首をグサッ

しかし、それは母親だった。

血を流し死にゆく母に何度も謝る主人公。

そこへ隣人A登場、そして女に背中から思いっきり刺される。

主人公は再びバスルームへ立てこもる。

バスルームから隣人B(隣人Aのパートナー)が見える。

ガラスを割り、なんとか危機を伝えようとする。

その異変に気づかない隣人B。

隣人Aの鍵を持って侵入した女によりあっさりと殺される。

女が戻ってきたところ、巡回の警察官が登場。

「問題ないですか?」

「大丈夫です、ありがとうございます」

警察は車に戻ると相棒に「妊婦の様子はどうだった?」と聞かれる。

妊婦?じゃあさっきの女は誰なんだ・・・

急いで家へ戻る警察。

ばれそうになったタイミングで果物ナイフで頬をグサリ。

さらに脇腹を何度も刺して警察官は死んでしまう。

主人公の元へ女が戻ったら、主人公はトイレの蓋で顔面を強打。

女は意識を失う。

ちょっと時間が経ち、警察の相棒が様子を見に家の中へ。

玄関に入ると血まみれの惨劇を目撃する。

そこへ血まみれの主人公が登場。

「動くな!」

主人公は助けを請うが警察は犯人だと思われる。

すると突然ブレーカーが落ちる。

「あの女の仕業よ!これで信じた?」

様子を見に行く警察官、あっさり女に(先に殺した警察官の銃で)銃殺される。

その後なんとか家から脱出した主人公はパトカーへ乗り込む。

発進する前に助手席に乗り込む女。

少し進んだところで事故にあう。

意識が朦朧とした中主人公は車から脱出。

自分の家の向かいの家に助けを求める。

ドアは開いていて、誰もいない。

二階へ行ってみると、なんと自分の写真や情報が壁に貼ってあった。

女は観察していたのだ。

そこへ女登場。

ネタバレ

実は、主人公が起こした交通事故のせいで女の身ごもっていた赤ちゃんが死んでしまった。

そのことを女は深く恨み、主人公の赤ちゃんを自分のものにしようと計画した。

主人公は熱した油をぶっかけたり、様々な手を使い逃走。

やけどを負ってもなお追ってくる女。

後ろ向きに歩いていたので主人公は蓋をしてあるプールに落ちてしまう。

メスを持って女も入ってくる。

バトルの末に蓋が破れ二人とも水没。

このままでは赤ちゃんが死んでしまう。

そう思った女は主人公だけを逃し、自分は水死してしまう。

感想

つまり追う方はシリアルキラーでもサイコパスでもなく、ただの恨み深い女だったのだ。

だから計画もイマイチだし、行き当たりばったり。

そんな素人の追っ手と主人公の低レベルなバトルに終始イライラ。

いくつかの点で振り返ってみましょう。

①ここで防げた!

この茶番を防ぐ機会はいくらでもあった。

まず、最初に女が登場したあとの場面。

警察に「知らない女が玄関に来た」としか言わない主人公。

なんで?

「私の名前や夫が死んでいることを知っていた。」

これを伝えれば警察は事態を深刻に受け取ったであろう。

さらに、隣人Bに声は届かなくても窓からものを投げたりすれば「おかしいぞ?」と思ったはず。

それが終始手をふることしかしない。

このように「ここで防げた」というところがいっぱいある。

もちろん危機的状況で判断が鈍るのはわかるが、あまりにも雑だ。

②耳が聞こえない設定は?

この映画のキーポイントは「主人公が補聴器を付けていること」だ。

傑作映画「ドント・ブリーズ」のように視力がないことが実は有利になるといった展開を期待してしまった。

耳が聞こえないからこそ近づいてくるのがわからない、とか。

しかし、補聴器でほぼ聞こえているし、電池がなくなってもしっかり交換できた。

唯一、電池がなくなりそうな時に隣人Aが来たことに気づかなかった、というのはあった。

でもそれだけ。

もうちょっと、活かして欲しかった。

③同情できないんですけど

女の動機である「自分の赤ちゃんを殺したから、代わりに赤ちゃんをもらう」という発想、なるほど。

たしかに主人公の不注意で事故に遭い、相手の赤ちゃんを殺してしまった。

しかし、主人公は夫を亡くしており、この時点で「悲劇の差」はあまりないように思われる。

女は無感情に隣人Aと警察官2名を殺害している。

しかも、隣人Aの場合は背中に包丁を刺し、グリッと動かし、それでもなんとか息をしているので携帯電話の隣人Bとの幸せな写真を見せながら窒息死させた。

とんでもない殺人鬼である。

なので「赤ちゃんが殺されたから」と言われても、ピンとこない。

その上、プールで自己犠牲をはらって主人公を助けても、埋め合わせはされていないように感じる。

だれに、感情移入すればいいんですか?状態でした。

まとめ

もちろん人によってはどんでん返しで「なるほど!」と思うでしょう。

それはそれでOK、僕ととらえ方が違うだけです。

ただ、僕は終始イライラ。

さらには納得のいかないラストに悶絶。

この映画を楽しく見る方法は「ここでこうすればいいのに!」「なんでここでこうしないかな!」とか言いながらワイワイ見ることですね。

追伸

なんでガラス片を武器にしようと思い、素手で握るかな。

この記事を書いた人

tetsugakuman

tetsugakuman

基本的にはダークな映画を好む。
スリラーバイオレンスホラーミステリーサバイバルSFアクションなど。