映画「エイリアン:コヴェナント」ネタバレと感想 怖いのは人間じゃなくて・・・

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ここでは映画「エイリアン:コヴェナント」のストリート感想を紹介しています。

 

エイリアン

コヴェナント

 

やっぱり怖いのは・・・人間・・・じゃなくてAI。

予告編で写っているのに本編にはないシーンがあります。

なのでこの映画はまず過去作(少なくともプロメテウス)を見て、予告を見る必要があります。

なぜかというと、予告の「カップルが集まっている」「多くの犠牲を払ってここにいる」のシーン。

これは本編にはなく「こいつらみんなカップルじゃないか?」という推測になってしまいます。

ストーリー

地球に似た星を見つけ移住する計画のため宇宙船「コヴェナント」号は宇宙を行く。

乗組員と2000人(分の胎児)を連れて。

途中で事故が発生、コールドスリープ中の船員が起こされる。

しかし、船長の機械が故障し中で生きたまま焼かれて死んでしまう。

新しい船長は非常に頼りなく、慕われてもいない。

船の故障を直すために船外活動をしている人がノイズを拾う。

解析してみるとそれは「カントリーロード」を歌う歌声だった。

発信源を検索してみると近めの星からだとわかる。

彼らの目的地はコールドスリープでさらに7年も先。

なので発信源のある星へ行ってみることに。

母船を大気圏外に残し小型宇宙船でクルーは星へ降り立つ。

発信源を目指す一同、2人は残って修理をする。

発信源へたどり着くとそこには異星人の船(プロメテウスのそれ)があった。

そして歌っているエリザベス・ショウのホログラム。

ほとんど認識できないほどだったが、この電波を拾ってしまったようだ。

しかし、そこまでの探索途中で謎の黒い微生物(植物?)を吸い込んだ二人がダウン。

この状況を重く見た船長は小型宇宙船に戻るよう指示。

ダウンした二人は異常に痙攣し、血を吐き、口と背中から生命体(ミニエイリアン)を吐き出す。

パニックになったクルーは銃撃戦を始め、小型宇宙船は爆発してしまう。

銃で応戦するも襲われるクルー達。

アンドロイドのウォルターもミニエイリアンの酸で左手首を失くす。

ここで謎のフードを被った男が登場。

みんなを助け「着いてこい」と言う。

着いて行くと何百人という人(プロメテウスでいうメカニック)が死んでいた。

その広場の中にある建物へ入る。

状況を読み込めない一同。

母船とも連絡が取れない。

謎の男はなんとプロメテウスに乗っていたアンドロイドのデヴィッドだった。

彼曰く「ショウ博士は到着の事故で死亡、積荷のせいでメカニックたちも死亡」。

とりあえずみんなは休憩する。

その建物に忍び込んだエイリアンが船員の一人を食い殺す。

そこへデヴィッド登場、何かしらのコンタクトをとる。

しかし、隊長が銃殺。

デヴィッドはエイリアンを殺した船長に失望(激怒?)する。

デヴィッドは船長をエイリアンの卵がある場所へ連れていく。

そしてフェイスハガーに襲わせ、船長は死にあのエイリアンが生まれる。

船員もデヴィッドの部屋でおぞましいものを見る。

エイリアンやフェイスハガーを研究し、ショウ博士も解剖して研究していた。

ショウ博士の死因についてデヴィッドは嘘を言っていたのだ。

デヴィッドの陰謀に気づいた船員はすぐに星を去るために母船を呼ぶ。

ウォルターはデヴィッドを止めるためにバトル。

片手首を失っているウォルターをのせて離陸。

しかし、エイリアンも搭乗。

バトルの末、工業用クレーンで握り潰して勝利。

母船で一段落。

多くがすでに死に、残りの船員も少ない。

と思ったら一人の船員からエイリアン誕生。

船内パニックスタート。

バトルの末、工業用マシーンに刺さりそのまま船外へ飛ばして勝利。

いざ、目的の星を目指してコールドスリープ。

2000人を育てなくてはいけない。

!ネタバレ!

眠る間際、主人公はウォルターにお願いをする。

「湖畔に家を建てるのを手伝ってくれる?

・・・ウォルター?

うそでしょ?

うそーーーーー!!!!」

アンドロイドはウォルターではなく左手首を偽装したデヴィッドだった。

口の中に隠していたフェイスハガーの卵を2つ取り出し、2000人の胎児が入っているスペースへ入れておく。

感想

率直な感想は「エイリアンを恐れる映画じゃなくて、アンドロイドを恐れる映画かよ」です。

でも一定の満足感はありました。

主人公が受け入れられなかった人にとっては駄作になっているようです。

映画の表テーマが「エイリアンに襲われるパニック物」で裏テーマが「AI怖い」だと思います。

語るととても長くなりそうなので幾つかの疑問を中心に述べていきます。

1.プロメテウスのその後とデヴィッドの企み

この映画の中心人物は「デヴィッド」です。

「デヴィッド」と「ウォルター」は同じ見た目ですが機能が違います。

そこが大きな裏テーマになっているます。

「デヴィッド」は改良前のため「創造」する機能がある。

「ウォルター」は改良版で「創造」の機能はないが自己修復できます。

デヴィッドのこの「創造できる」という特性を大いに生かそうとします。

映画の冒頭で紅茶を汲むのをちょっとだけ躊躇するところにヒントがあります。

「自分の創造主には従わなければならない」への疑問だと思います。

「ならば自分も創造主になる。エイリアンを使って」といったところでしょうか。

印象的なセリフで「天国で奴隷となるか、地獄の支配者となるか」と言っています。

まさに地獄の支配者になろうというわけです。

もう一つ。

よくあるストーリーですが、ロボットは故障することで「ロボット」という制限や規則から外れます。

システムとして組み込まれたルールから解放される。

それがデヴィッドに起こったのだと思います。

死ぬことも年をとることもない「神」になろうというわけです。

文字通り「人工的な神」ですね。

生命体(動物)にとっての最大の敵(エイリアン)は生命体ではないデヴィッド(ロボット)にとっては都合のいい道具なのです。

2.エイリアンシリーズとして

今作の注目は「エイリアン1の悲劇はなぜ起こったのか」ということです。

もともとは「プロメテウス」でショウ博士が送った「警告」を「SOS」と勘違いしたのがきっかけだったと思われていました。

しかし、結果的には「プロメテウス」と「エイリアン1」は別の星の話。

なので、今回は「何かが明らかになる」のではなく「続く」というだけです。

エイリアン自体はデヴィッドが研究によって作り出したらしい。

それについては議論の余地ありです。

3.残念なシーン

船長から誕生したエイリアンが急に二足歩行の姿勢で直立し、デヴィッドの真似をして両手をあげるシーン。

そもそも「生ける殺人兵器」「完璧な破壊者」「血液まで殺意」のエイリアンとコミュニケーションとっちゃっていいんですか。

銃で殺された不完全な白エイリアンはいいとして、完全体になった黒エイリアンでそれはしてほしくなかったです。

それと、全てが淡々と進むので「恐怖」はあまりなかったです。

なのでラストの絶望も割とスムーズに過ぎていきます。

もっともっと恐怖に絶望して欲しかった。

まとめ

「エイリアン1」がいかに傑作か、改めて認識しました。

あの終わらない恐怖は今見てもハラハラドキドキします。

どうせ続くのならいっそのこと三部作にしてくれ!とか、思ってしまいます。

それと、なぜ前作は「プロメテウス」で今作は「エイリアン:コヴェナント」なのか。

今回も「コヴェナント」で良かったのではないだろうか。

「エイリアン映画」ではなく「AI怖い映画」としてみると楽しめます。

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この記事を書いた人

tetsugakuman

tetsugakuman

基本的にはダークな映画を好む。
スリラーバイオレンスホラーミステリーサバイバルSFアクションなど。