映画「アナと世界の終わり」ネタバレと感想 エンディングが深すぎる。

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ここでは映画「アナと世界の終わり」のストーリーと魅力を紹介しています。

アナと世界の終わり

歌って踊って殺されて。

ゾンビやホラー好きは「え?ミュージカル?無理無理!」と食わず嫌いしますよね。

ミュージカル好きには「ゾンビ!?無理無理!」ってなりますよね。

でも、それがうまくいっちゃったんです。

ストーリー

学校にうんざりしている主人公「アナ」は美人でカッコよくて人気がある。

実は、密かに街を出て、国を出て世界を見てみたいと強く思ってる。

それなのに、日常はただ過ぎていくだけ。

アナの親友は冴えない男子「ジョン」。

そんなある日。

今日は学校でクリスマス会の予定だ。

家族もみんな学校へ集まる。

主人公はイヤホンをつけながら陽気に家を出てジョンと合流する。

しかし!

登校の途中でゾンビを見つける。

(!?)

いやいやいや、街は大丈夫でしょと思い行ってみるとクリスマスツリーが燃えていた。

一旦、ジョンのバイト先のボーリング場へ逃げ込む。

そこには映画オタクの「クリス」と男女と性差別的にいじめられている「ステフ」もいた。

軍隊が助けに来てくれるだろうと思い一晩そこで過ごす。

翌朝、もう助けは来たかなと外を見てみるとゾンビと化した軍人がいっぱいいた。

さてどうしようか。

4人は親達がいるはずの学校へ行く事にする。

その途中、学校の不良達と遭遇する。

彼らは棒やバットを持ってゾンビ狩りを楽しんでいた。

不良のリーダー「ニック」以外はやられてしまうが、ニックと4人で学校を目指す。

途中でジョンがやられてしまう。

残りの4人でなんとか学校へたどり着く。

学校には校長がいた。

「君たちの親はこっちにいるよ・・・」

校長は4人を中へと押すがなんとそこにはゾンビになった親達が!

校長はゾンビの状況に耐えかねて頭がイカれてしまい、不真面目だった4人をゾンビに襲わせる事にしたのだった。

なんとか脱出するもオタクのクリスがやられてしまった。

残り3人。

アナは講堂で倒れているお父さんを発見。

一緒に逃げようとするも、すでにゾンビに噛まれていた。

校長との最後の死闘に勝ち、不良のリーダーニックと学校を出たアナ

しかし、周りはゾンビに囲まれて絶体絶命。

諦めかけたそのとき、ステフが車で助けにくる。

そして3人(アナニックステフ)はあてもなく走り出すのだった。

感想

不意に面白いといいますか、歌にグッと引き込まれてしまいました。

現在の様々な問題を盛り込み、ながらも刹那的な10代を描いています。

結構読み取れるところがあるので見ていきましょう。 

①人生への焦りと夢

アナは身長が高く、美人でもちろんモテます。

しかし、どこか文学的というか哲学的というか、何か考え事をしているようなタイプ。

イギリスの田舎町にうんざりし、大学進学という通常レールに疑問を抱いている。

原因の1つは母親が亡くなっていることと、そんな状況で父親とうまくいっていないことも要因だ。

とにかく「このままではダメだ!何かしなきゃ!」と焦っているのだ。

その結果「海外へ行って世界を見る」ためにバイトしてお金を貯めている。

これは誰もが思っていることではないでしょうか。

現状を変えたい、なんとかしたい。

そう思っている我々は必ずアナに感情移入する部分があるはずです。

主人公アナは人生への焦りと夢を見るということの象徴です。

②真面目な人が損をする

アナの親友ジョンはどこにでもいるような男です。

特に特技もなく、酷いものではないが軽いいじめのようなものにあっている。

ただ、現状を打開しようとするほどの熱量はなく、むしろ可愛いアナと過ごす日常にある程度満足もしている。

親友ジョンは真面目でいい人でいることへの葛藤の象徴です。

これも誰もが抱えている感情の1つではないでしょうか。

③トランスジェンダー

金髪のステフは「男女だ!」と言われていじめられています。

性的少数派であり、学校では変人扱いされ、親もどこか見放しているような演出があります。

クリスマスに家族で過ごさないのは相当な溝を感じます。

(特に欧米では)

この構図は現代の社会の構図と同じですね。

否定して吊し上げている人がいる一方、認めている(アナやジョン)もいる。

しかし、それは「いじめていない」だけで特別何かをしているのかというとそうではない。

ステフは社会的に少数派であるという孤独感の象徴だと思います。

④権力

学校の校長はこれでもかっていうくらい権力の象徴でしたね。

自分の意見が絶対、従わない人には罰を与える。

みんなが校長を嫌い、最後にはいうことも聞かなくなる。

そして暴走して独裁になる・・・

⑤男女の友情

男女の友情は成立するのか。

私の持論としては「一定の時間は存在できる」と思っています。

あなたがジョンの立場だったら好きにならない選択肢ってあると思いますか?

この映画の中で一番切ないキャラクターですよね。

不良と遭遇した後にスーパーのカートに乗りながらの会話で

アナ「私たち親友だよ」

ジョン「・・・当たり前じゃないか!」

アナ「私たち!親友だよ!」

と2度確認するシーンがあります。

これ、切ないですよね。

ジョンはアナが海外に行くのについていきたい気持ちがあるはずです。

なので、冒頭のシーンで美術学校の合格通知が来ていない時も平然としていました。

もしかすると落ちたって事になれば「じゃあ一緒に行こうか」とアナに言われることを期待しているのかもしれません。

(実はそれを期待して合格しているのを黙っているのかもしれませんね・・・)

だけど、途中で自分が犠牲になり、映画の最後は不良のニックと一緒にいる。

切ない・・・

⑥エンディングを考察

ラスト、生き残ったのが3人というのは結構多い方じゃないですかね。

生き残ったのがアナ、ニック、ステフ。

言い換えると「夢と希望、アグレッシブ、個性」だと思います。

逆に生き残れなかったのはジョン、クリス、クリスの彼女、不良グループ。

言い換えると「いい人、オタク、恋愛体質、取り巻き」ですかね。

これをまとめるとこの映画の伝えたいことが見えてきます。

「自分の個性でアグレッシブに夢を追え!

何かに囚われたり、組織にしがみついたりするな!」

まとめ

ゾンビ映画でミュージカルに何を期待して見たのか忘れましたが、思った以上に深く、考察も楽しかったです。

もし、これを公開年に見ていたら私の年間ベスト映画になっていたかもしれません。

それくらい面白かったです。

なんていっても歌が抜群にいい。

サントラ、もちろんダウンロード完了です。

サウンドトラック

この記事を書いた人

tetsugakuman

tetsugakuman

基本的にはダークな映画を好む。
スリラーバイオレンスホラーミステリーサバイバルSFアクションなど。