映画「ソーシャル・ネットワーク」ネタバレと感想 心地よい成功。

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ここでは映画「ソーシャル・ネットワーク」のストーリーや魅力を紹介しています。

ソーシャル・ネットワーク

実話を誇張して作られたフィクションであり、その他は嘘だ。

ストーリー

ハーバード大学に通う主人公。

彼女に振られた腹いせにブログに悪口を書き、大学中のコンピューターをハッキングして女子生徒の顔写真を集め「どっちの子が可愛いか」投票のサイトを作る。

それは深夜にもかかわらず大学内に一気に広まりサーバーがパンクする。

責任を追及されるのだが、先輩には一目置かれる。

先輩から「ハーバード大学の学生専用コミュニティーサイト」を作るから力を貸してくれと誘われる。

OKはしたものの、彼は自分で別のコミュニティーサイトを立ち上げる。

その革新的なサイトに人々は群がり、事業は大きくなるのだが「アイディアを盗まれた」と訴えられる。

さらに親友からも訴えられる。

それでも「FACEBOOK」は巨大化していく。

非常に情報量が多い映画ですが「お見事」の一言ですね。

基本的な話の軸は、

1.  主人公マークと親友サベリンとの関係

2.  FACEBOOKの軌跡

3.  イケてる奴らを見返すという動機

4.  盗作したのか否か

この4つが前後しながら巧みにストーリーが展開されていく。

主人公マークと親友サベリンとの関係

僕はこの映画の中で一貫して二人は「親友」だったと思う。

喧嘩するし、銀行も凍結するし、巨額の訴えも起こす。

だけど、それは「親友」だからできることなのだ。

親友でいるために、一緒に事業に取り組みたいからサベリンはマークを訴えたのだ。

お金が問題なのではない。

弁護士と同席しながら事実確認みたいなことをする二人が憎み合ってるとは思えなかったからだ。

それはマークがあまりに「子供(悪く言えば幼稚)」だったからだ。

好きなことに飛びつき、迎えもすっぽかされ、自分が眼中にないと感じたサベリン。

そう、サベリンはそう感じただけだったのだ。

マークは多分、自分の思うままに行動したのだと思う、それは子供のようにまっすぐでストレート。

それじゃ誰でも怒ると思うけど。

この関係がよく表れているのが雨のシーンだ。

飛行機でニューヨークからカリフォルニアに来た時に空港に迎えに来なかったことに異常に腹をたてるサベリン。

何時間か待たされるくらいならタクシーでも使ってすぐ行けたと思う。

でも、そうしないで迎えを待っていた。

なぜなら「親友」を待っていたからだ。

話もしたいし、二人でいられる時間を楽しみにしていたのに、来なかった。

マークは単純に忙しくて忘れただけだったのに。

映画の最後のサベリンがマークのパソコンを叩き壊すシーン。

ショーンと結託して自分を排除したことを知ったサベリンは激昂する。

サベリン「こうでもしないと君の注意を引けないから!」

サベリンが出て行ったあとマークはショーンに「ちょっとやりすぎだよ」と漏らす。

親友の仲をショーンに壊される(壊された)と思ったのだろう。

この映画の最初から最後まで二人は親友だった。

結局、サベリンもFACEBOOK復帰したらしいです。

実はこれは同じ監督の「ファイト・クラブ」に出てくる二人に似ている。

冴えない主人公はタイラーというイケメンとずっと一緒だった。

それがどんどん計画が進むにつれて疎遠になる。

それが嫌で主人公は「俺にも計画の話をてくれ」と車の中でお願いする。

そしてタイラーはいなくなってしまう。

FACEBOOKの軌跡

心地いいほどにFACEBOOKは成功していく。

それがこの映画の「爽快感」だ。

マークの天才的な能力は一点の曇りもなく発揮される。

小難しい企業価値や株やなんかは詳しくないし、コンピュータプログラムもわからないけど、それでいい。

わかったふりをすればいいのだ。

倍々ゲームのように事業が膨れ上がる快感がたまりません。

その逆で、マークが冒頭でするハッキングは非常に日常的なのが印象的ですね。

動機

「イケてない自分VSイケてるあいつら」

会社を作るにあたって「見返してやる」という動機がマークにはあった。

コンピュータースキルは天才的な主人公マークは冬なのに短パン、ぶかぶかのGAPのパーカーという出で立ち。

彼はハーバード大学に通う「イケてない」組、つまりオタクだ。

大学には「クラブ」という伝統的なサークルがある。

それらは一流の学生が引き継いできた名門クラブで女子達はそれに目がない。

クラブに入っていない学生は見向きもされず、クラブが主催するパーティーには女が群がり夜な夜な乱痴気騒ぎをしている。

マークは「自分もクラブに入りたい」という気持ちを抱えている。

クラブにさえ入れれば彼女もできると思っているのだろう。

それはサベリンがクラブの一次試験に合格した時の反応によく現れている。

どことなく冷たいマーク。

そして、イケてる組と弁護士を交えてのシーンでは声を荒げて「お前たちのプログラミングを一つでも使ったか!」と言っている。

明らかな敵意だ。

一方、サベリンの時にはそういったシーンはない。

マークがショーンと親密になっていくのも実はサベリンへの嫉妬からだったのかもしれない。

盗作か否か

映画の表立った話は「盗作したのかどうか」ということだ。

僕が思うのはFACEBOOKのようなコミュニティーサイトはすでに存在していた。

FACEBOOKの滑り出しとして大きなポイントが

「harvard.eduドメイン」に群がる女性に出会うことを目的としたハーバード大学の学生専用コミュニティサイト「ハーバード・コネクション」の制作協力を依頼する。wiki

出会い系コミュニティーサイトを作ろうとしていたウィンクルボス兄弟と連れに依頼をされた瞬間は「やるよ」と言ったけど「ハーバードのドメインに群がる女性を取り込む」というのを聞いた時に「これだ!」と思ったに違いない。

マークは基本的に思いつくと走り出すタイプである。

「女性会員が多い→男性会員が増える」

FACEBOOKが順調にスタートした理由はこれだ。

なので、「ハーバードのドメインに群がる女性を取り込む」というアイディアはウィンクルボス兄弟から得たのだろう。

いいサイトをつくっても人が参加しなくては意味がない。

なのでサイト自体は盗作していない、ということだ。

あと「交際ステータス」がある「実名登録」というのがFACEBOOKの画期的なところだ。

ありそうでなかった物を作った。

ウィンクルボスの言い分は「俺たちのサイト作りに協力し、サイト自体を盗作した」。

これに対してマークは「そのサイトのプログラム(設計)は一つも使っていない」と反論。

まとめ

デビット・フィンチャー作品としてブレのない素晴らしい映画です。

さて、まだまだ語りたいところですが、また何かあれば第二弾に書きます。

長い文章を読んでいただきありがとうございます。

CD情報

サウンドトラックおすすめです。

予告で流れている曲はこのアルバムの「Creep」です。

Redioheadのカヴァーです。

この記事を書いた人

tetsugakuman

tetsugakuman

基本的にはダークな映画を好む。
スリラーバイオレンスホラーミステリーサバイバルSFアクションなど。